ホタルノヒカリ何度目か1−1−7

蛍さん大事件です
ただならぬ事態に遭遇しているのはもうひとりぶちょーさんも同じでした、奥さんが出て行ってマンションから実家でひとり暮らしをしようと帰ってきたらそこには蛍さんがいて彼女の信じられない生活を目の当たりにして、そしてなぜかため口で話す、今までぶちょーさんの人生で遭遇したことの無いタイプの女性?しかもなぜか彼女の前ではぶちょーとしての威厳というものが吹っ飛んで子供のようになってしまう、
「部屋が一つ空いてますよ、とりあえずここ泊まっていいから一週間だけですよ」と言われ思わず「いいの、悪いな」と答えてしまい蛍さんも「あいよ」とお気楽に返事、気を取り直し机で向かい合ってぶちょーらしく説得しようとしたら「そんないい年こいてだだこねないでくださいよ」と言われる始末、しかも離婚してマンションを追い出されたと言われてしまいました、ぶちょーもついに切れて「追い出されたなんていつ言った、言ってないもん」、「違うもん」、「意地張ってないもん」て子供言葉になってしまいました。
しかし何とか踏みとどまって部長らしく説教を始めたら蛍さん全く聞かずに箸袋に書かれた賃貸契約書を出してくるなんて全くかみ合わない、しかも2日目も信じられないことにお昼の余った弁当を持ち帰っているしどっこい庄一言って座るし、いただきマンボと言ってビールをグビグビ飲むしびよよんのちょんまげをするしで、ぶちょーさんかなり気になっています、目の前にはてきぱきと働く蛍さんがいて、蛍さんの正体をつかみきれず興味津々です、あのストイックなぶちょーさんが仕事にまで影響を受けるまで気にしています。しかもミーティング中にも関わらず要さんに輪ゴムを使ってびよよんのちょんまげを作ってしまってかなり重傷です。でもここでぶちょーも反撃に出ます、子供の頃気になる女の子がいるとついついいじめたくなるタイプではなかったですかと後に蛍さんが見抜いた通り、出て行かない宣言をして蛍さんに出て行くように迫りました。このあとであのキス事件が起こったわけですが、あのキスの後ぶちょーさんからの電話がなかったらひょっとしたらあそこで六本木のバーに蛍さんが誘われていたかもしれないわけで、あの「どっこいしょういちさん」早く洗濯物を片付けろと言う電話はまさに絶妙なタイミングでかかってきたわけでぶちょーさんとマコト君の蛍さんを巡る物語を暗示していたのかもしれない、そして呆然として帰ってきた蛍さんが「男というものは誰にでもキスするものですか」とぶちょーさんに聞いてしまって慌てる蛍さんにぶちょーパワーが炸裂して、「靴は脱げ」「脱いだ靴は揃えろ」「服のほこりを払え」「私の行く手を阻んでいる洗濯物」と立て続けに蛍さんにいって蛍さんが「は!」と言って素直に従うので気分が良くなったのか「男というものは誰にでもキスをするものではない、ま、少なくともわたしはな」となぜか満足げに言うのがすでにぶちょーさんが蛍さんの世界に引きずり込まれているとでもいえるかもしれません、こんな風に蛍さんは周りの人を自分の世界に自分の知らないうちに引き込んで行くんでしょうね、本人も知らないうちに。